2008年 11月 14日
美の壺 「レトロな絵本」
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NHK教育テレビで金曜夜に放送されている美術鑑賞番組『美の壺』。
ご隠居役の谷啓が、盆栽や古美術、外国アンティークなどから我々でも手の出せる様な
レベルの美術品を紹介。
その選び方や見方などの「ツボ」をいくつか取り上げ解説してくれる。
そして嬉しいのは、BGMにジャズの名曲がちりばめられている事。
番組のHPでは流された曲の情報が見られるのが嬉しい。
今夜の放送は【File109 レトロな絵本】。
大正から昭和にかけて出版された「コドモノクニ」は、幼児向け雑誌ながら芸術性が
とても高く、また先進性もあり、今見ても古さを感じさせない。
大正レトロを感じさせるタッチ、少ない色でカラフルさを表現しようとする挑戦、
それまでの雑誌や欧米の雑誌と違う文字と絵のレイアウトなど、子供向けの雑誌ながら
将来を見通した作り方は現代のものよりも子供たちの記憶に長く残りそうな気がする。
<壱のツボ やわらかな色彩に秘密あり>
「コドモノクニ」以前の絵本は、原色を使い、強い色合いのはっきりした絵だったが、
この本では意識的に優しい色合いを採用、少ない色数にうす赤を加える事でふんわり
した色彩を表現、読み手をやさしい気持ちにさせてくれる。
<弐のツボ 線に潜む和のモダニズム>
「コドモノクニ」で多くの作品を手掛けている童画家・初山滋は、日本画で学んだ線の
優美さをこの本の中でも多用、それによってやわらかな色彩がさらに引き立てられて
いる。
もうひとりの代表的画家・岡本帰一も日本画の技法を使い、日本独特の美意識を子供
向けの雑誌の中でも表現している。
<参のツボ 文字と絵のコラボレーションを楽しむ>
また武井武雄は、レイアウトの斬新さにチャレンジ。
絵と文の配置に、それまでにない独特の世界観を持ち、時には遊び心たっぷりに文字を
絵の一部のように使っている。
ところで、紹介された雑誌「コドモノクニ」だが、大正を代表する美人画家の竹久夢二
や、日本画家の大家・東山魁夷も若かりし頃に絵を描いている。
他に本田庄太郎(コドモノクニで一番多く作画)、清水良雄(童話雑誌「赤い鳥」の
作画家)、川上四郎、黒崎義介(「キンダーブック」の作画家)などもいた。
また、北原白秋や野口雨情らが詩人として参加、"桃太郎"や"花咲爺"などの民話を再生
した巌谷小波(いわやさざなみ)などがお伽話を書いていた。
さすがに「コドモノクニ」は目にした事はないが、「キンダーブック」は幼稚園の頃に
見た記憶がある。
今でもフレーベル館で「キンダーブック」は出されているか、昔のを見てみたい気持ちが
わいてきた。
ランキングに参加しています、愛のワンクリックを....
ご隠居役の谷啓が、盆栽や古美術、外国アンティークなどから我々でも手の出せる様な
レベルの美術品を紹介。
その選び方や見方などの「ツボ」をいくつか取り上げ解説してくれる。
そして嬉しいのは、BGMにジャズの名曲がちりばめられている事。
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今夜の放送は【File109 レトロな絵本】。
大正から昭和にかけて出版された「コドモノクニ」は、幼児向け雑誌ながら芸術性が
とても高く、また先進性もあり、今見ても古さを感じさせない。
大正レトロを感じさせるタッチ、少ない色でカラフルさを表現しようとする挑戦、
それまでの雑誌や欧米の雑誌と違う文字と絵のレイアウトなど、子供向けの雑誌ながら
将来を見通した作り方は現代のものよりも子供たちの記憶に長く残りそうな気がする。
<壱のツボ やわらかな色彩に秘密あり>
「コドモノクニ」以前の絵本は、原色を使い、強い色合いのはっきりした絵だったが、
この本では意識的に優しい色合いを採用、少ない色数にうす赤を加える事でふんわり
した色彩を表現、読み手をやさしい気持ちにさせてくれる。
<弐のツボ 線に潜む和のモダニズム>
「コドモノクニ」で多くの作品を手掛けている童画家・初山滋は、日本画で学んだ線の
優美さをこの本の中でも多用、それによってやわらかな色彩がさらに引き立てられて
いる。
もうひとりの代表的画家・岡本帰一も日本画の技法を使い、日本独特の美意識を子供
向けの雑誌の中でも表現している。
<参のツボ 文字と絵のコラボレーションを楽しむ>
また武井武雄は、レイアウトの斬新さにチャレンジ。
絵と文の配置に、それまでにない独特の世界観を持ち、時には遊び心たっぷりに文字を
絵の一部のように使っている。
ところで、紹介された雑誌「コドモノクニ」だが、大正を代表する美人画家の竹久夢二
や、日本画家の大家・東山魁夷も若かりし頃に絵を描いている。
他に本田庄太郎(コドモノクニで一番多く作画)、清水良雄(童話雑誌「赤い鳥」の
作画家)、川上四郎、黒崎義介(「キンダーブック」の作画家)などもいた。
また、北原白秋や野口雨情らが詩人として参加、"桃太郎"や"花咲爺"などの民話を再生
した巌谷小波(いわやさざなみ)などがお伽話を書いていた。
さすがに「コドモノクニ」は目にした事はないが、「キンダーブック」は幼稚園の頃に
見た記憶がある。
今でもフレーベル館で「キンダーブック」は出されているか、昔のを見てみたい気持ちが
わいてきた。
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by eastend0002
| 2008-11-14 23:30
| テレビ